週イチ「たまりば」No.49 オムライスもちゃんとつくれない!? 
2022.01.27
週イチたまりば

文/中村修治

企画会社ペーパーカンパニーの代表取締役社長。PR会社キナックスホールディングスの取締役会長。福岡大学非常勤講師。滋賀県出身。Good不動産やJR博多シティのネーミングなども手掛けた戦略プランナー。西日本新聞「qBiz」やitMedia「BLOGOS」のコラムニスト。フェイスブックのフォロワー数は、9000人越え。

 

オムライスもちゃんとつくれない!?

「必ずこの恩は返しますから!?」なんてことを言う若い奴に限って、これがまぁ!びっくりするくらい何もないのである。「いつかパァっと奢りますよ!!」という調子の良い奴に限って、これがまぁ!とんとご無沙汰なわけである。何人もの顔が浮かぶが、笑っちゃうくらい何もない。おまえさんのことだよ。笑

・・・と愚痴るワタシは、「してやったこと」は忘れられなくて「してもらったこと」の大半をなかったことにして生きている。これがまぁ「してやったこと」は、なかなか忘れられないのである。

オムライスを作ったときにフライパンにこびりつくチキンライスみたいなものである。焦げたタマゴと交互につまんで食べる。オムライスを食す前の儀式のようなものである。これが意外と美味い。なんなら本体よりも美味い。

ワタシのココロの奥の方にこびりついているのは「してやったこと」。いつまでも忘れられない「まことに不細工なオムライス」である。

グルグルグルと不徳の螺旋。
タマゴをどんなに上手にグルグル溶いて焼いてもこびりつく。
トントントンと不測の事態。
チキンライスをどんなに上手に乗せても破れてしまう。
ずっとオムライスくらいと思いながら還暦だよ。

 

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