PEOPLE 05|オリンピックさん 『オタク気質、強め。』
2026.03.10
シン・従業員紹介「HOME ROOM」

 

ひぐちグループで働くヒグチ人をプロライターが深堀りする新企画!
プロが綴る、働く仲間の新たな一面とは?
それぞれの「想い」を知り、繋がりを感じるコラム集。


 

PEOPLE 05|オリンピックさん

『オタク気質、強め。』

 

人事部にいるオリンピックさん(41歳/入社18年)は、見た目はいたって穏やかだ。だが、内側はわりと濃い。

 

ずっとアニメオタク。中高時代は『ガンダム』『ドラゴンボール』、そして少し通好みの『スレイヤーズ』にどっぷり。お年玉もバイト代もグッズとキャラソンCDに溶かした。仲間は少ない。だが熱量は高い。

 

その“偏愛”が、のちに人生を動かす。


崎に転勤したばかりの頃、店舗スタッフだった今の奥様のお父様が倒れた。彼女をお父様が運び込まれた病院への送り迎えする車中で、2人をつないだのが『スレイヤーズ』の話題だったという。”緊急事態に何の話をしとるねん!?”ってところだが、これもオタクの優しさというものである。

 

恋のきっかけが魔法ファンタジー。なかなかである。いま奥様は『刀剣乱舞』と2.5次元ミュージカル、声優・宮野真守を激推し中。熊本で公演があれば一緒に行く。息子(12歳)はバタフライナイフ競技に憧れるが、そこは父として冷静に制止する。家庭内にもそれぞれの“推し”があり、温度差もある。それでオタク一家はうまく回る。


オリンピックさんは言う。
「がっつりオタクじゃないから、言うほどでもないんですよ」と。

いや、十分である。実はこの“オタク気質”は、いまの仕事に通じている。

彼は新卒採用担当だ。夢がまだ決まっていない学生と向き合う。「何か好きなものはある?」と問い、「まだ分からないけど探したい」という若者を受け止める。



偏愛を知る人は、“探している途中”の人を否定しない。就活を本気で始めたのは大学4年の11月。そんな自分が、いま学生に向き合っている。人生は伏線回収でできている。オタク気質、強め。だがその強さは、誰かを否定するためではない。誰かの「好き」を、ちゃんと信じるための強さだ。

 

 


 

文/中村修治

有限会社ペーパーカンパニー 代表取締役社長。
1962年近江の地で生まれる。1986年に立命館大学を卒業。1989年にバブルの泡に乗って来福。1994年に㈲ペーパーカンパニーを設立し独立。福岡に企画会社など存在もしなかった頃から30年以上も最前線で生きているプランナー。「JR博多シティ」のネーミングや「テレQ」のCIなどが代表的なお仕事。コラムニストとしても多誌で執筆。福岡大学の非常勤講師も務める。

ひぐちグループとの関係は創業65周年の時から。以降、ひぐちグループの新CIの開発の総合ディレクションを契機に、週イチたまりばの投稿は、200本に及んでいる。

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