
ひぐちグループで働くヒグチ人をプロライターが深堀りする新企画!
プロが綴る、働く仲間の新たな一面とは?
それぞれの「想い」を知り、繋がりを感じるコラム集。
PEOPLE 39|じいちゃん子さん
『じいちゃん子は、生粋の勝負師。』

この漢は、トレカの競技じゃ全国レベルである。
ただの“カード好き”ではない。完全に“勝負師”だ。
休日は、ほぼ全部カードゲーム。仕事が終わってもカード。動画を見る。環境を研究する。強い人の対戦を何時間も眺める。頭の中では、ずっと次の一手を考えている。
だが、彼の本質は、“カード”ではない。
“相手を見る”ことにある。
「対戦中は、相手の仕草とか癖とかを見ます」
この言葉が、すべてを表している。
攻め急ぐ人。守りを捨てる人。ブラフを打つ人。不安になると手が止まる人。
この漢は、カードではなく、“人間”を読んでいる。だから強い。
しかも面白いのは、ルーツが、トレカではなく、じいちゃん直伝の“将棋”なのだ。小さい頃、両親は共働き。放課後は、じいちゃんと過ごすことが多かった。将棋、オセロ、トランプ。古い遊びを、ずっと教わってきた。じいちゃんは、めちゃくちゃ強かった。一度も勝てなかったという。
負けず嫌いだった。負けそうになると「もういい」と投げ出したくなる。その時、じいちゃんに言われた。「最後まで、勝負はわからん」この言葉が、いまだにじいちゃん子さんの中には、息づいている。
実際、彼の勝ち方は、かなり異常だ。普通の人が諦める場面。“もう負けた”と思う局面で、じいちゃん子は、むしろ笑う。「これしか勝ち筋がない」そういう時に、堂々とブラフを打つ。ハッタリをかます。自信満々に見せる。相手の心理を揺らす。そこからひっくり返す。これが、一番気持ちいいらしい。完全に、勝負師である。
大学時代には、
全国規模の大会でベスト4。
あと一勝で、日本代表決定戦だった。
まだ、本気で日本代表を狙っている。
だが、
さらに面白いのは、
じいちゃん子は、“勝つことだけ”を目指していないことだ。
「この大会に出たい」
「この場所で戦いたい」
と思われる場を作ること。
じいちゃんへの恩返しは、勝負の“文化”そのものを育てること。
ちなみに、彼女は、まだできない。頭の中が、カードゲームで埋まっているから。以前付き合った彼女にも、カードを教えた。だが、負けず嫌いすぎて、一回も勝たせなかった。当然、振られた。完璧である。笑
じいちゃん子は、相手の心理を読む勝負師。
しかし、女の子の盤面だけは読めていない。
文/中村修治
有限会社ペーパーカンパニー 代表取締役社長。
1962年近江の地で生まれる。1986年に立命館大学を卒業。1989年にバブルの泡に乗って来福。1994年に㈲ペーパーカンパニーを設立し独立。福岡に企画会社など存在もしなかった頃から30年以上も最前線で生きているプランナー。「JR博多シティ」のネーミングや「テレQ」のCIなどが代表的なお仕事。コラムニストとしても多誌で執筆。福岡大学の非常勤講師も務める。
ひぐちグループとの関係は創業65周年の時から。以降、ひぐちグループの新CIの開発の総合ディレクションを契機に、週イチたまりばの投稿は、200本に及んでいる。

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