週イチ「たまりば」No.65 ガッカリ上司にならない秘訣!?
2022.05.27
週イチたまりば

文/中村修治

企画会社ペーパーカンパニーの代表取締役社長。PR会社キナックスホールディングスの取締役会長。福岡大学非常勤講師。滋賀県出身。Good不動産やJR博多シティのネーミングなども手掛けた戦略プランナー。西日本新聞「qBiz」やitMedia「BLOGOS」のコラムニスト。フェイスブックのフォロワー数は、9000人越え。

 

ガッカリ上司にならない秘訣!?

 

新社会人が入社して2ヶ月。人気の上司と不人気の上司の明暗もハッキリするころである。特に、男性上司にとって、新人の女性社員からの人気の有る無しは、この時期、嫌が応にも気になるはずである。

彼氏の部屋でガッカリした経験は?

「年中無休のこたつ布団」
「昔の彼女との思い出の品々」
「自分で考えた”標語”、偉人の”名言”が張ってある」
「UFOキャッチャーで取ったぬいぐるみが並べてある」
「テーブルの上に微妙に潰れているビールの空き缶」
「部屋着が高校指定ジャージ゙だった」
「ラップで巻かれた埃まみれの誰かのサイン色紙」
「ペットボトルのキャップがキレイに並んで、埃まみれ」
ついついやってしまう。身につまされるシーンばかりである。

並べてみるとわかるのだが・・・ガッカリ経験のほとんどは、彼氏の「過去の遺産」に対する態度。女性達は、男達の「過去をとっておく」行為を見てガッカリしているわけである。仕事でも同じ事。昔の自慢話ばかりする上司。過去の栄光を並べ立てて説教する上司。部下である女性達は、それをやったとたんにドン引きである。


部下である女性に支持されるためには?

こんな話を思い出した。旦那や彼氏と喧嘩したときの手っ取り早い解決方法は、「とりあえずクルマに乗って一緒にドライブする」のが一番というもの。

一緒にクルマに乗れば、否応なしに一緒に前を向くことになる。

嫌な顔を見て向かい合うのではなく、一緒に前を見てみると、

フロントガラスの向こうには「未来」しか見えない。

過ぎていく景色=未来を見ていたら、ささいな喧嘩のことも忘れる・・・。

喧嘩の原因は、大概が「過去」のことである。「過去」に向き合うばかりだから、ガッカリもするし、喧嘩もする。

「星の王子さま」の作者であるサン・テクジュペリも・・・

愛する、それはお互いを見つめあうことではなく、一緒に同じ方向を見つめることである。・・・と言っている。

 

恋もビジネスも、女性達は、男達と「時間」を共有して成立しているのである。

要するに、ついていきたい男の上司には、「時間」に関する哲学が必要なわけである。

 

時間は、流れている。その時間の流れに逆らって「過去をとっておく」上司は嫌われる。未来が見えたら「過去」は、いくらでも改竄できる。部下の女性達にドン引きされる前に、とっておいた過去は清算しよう。

「昔話」の仕方ひとつで、女性達は、男達を見抜いている。

 

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