週イチ「たまりば」No.11 ホウレンソウは上司から。
2021.04.28
週イチたまりば

 

ホウレンソウは上司から。

 

 

東京の次女は、コロナ禍の中の就活だというのに、なんのホウレンソウもない。こちらからアプローチすると、簡単なフレーズは帰ってくるが・・・。基本的に、なんもない。

 

弟子と名乗ってくれているみなさんからも、なんのホウレンソウもない。こちらからアプローチすると、簡単な近況は帰ってくるが・・・。基本的に、なんもない。

 

要するに、ホウレンソウするほどの情報がないわけである。誰も手放しで喜べるほどの状態にはないということでもある。

 

ワタシが若い時もそうだった。いまもそうかもしれない。「いまがベストな状態ではない」ので、ホウレンソウするのが嫌なのである。いつまで経ってもベストになるはずもないから、なんもないまま時間は過ぎていくのである。

 

ベストではないけど、それなりに生きている。それを「便りのないのは、良い知らせ」と誤魔化しているだけである。

 

部下は、良い状態になるまで絶対に報告してこない。そして、良い状態は、なかなかやってこない。だから、いつまで経ってもホウレンソウはないのである。

 

そう考えると、良い上司になるためには、自分から部下にホウレンソウをするようにしなくちゃダメなのだろう・・・。全然、ベストじゃない状態をイケシャーシャーと伝えるさりげない大人のホウレンソウの中から、部下のホウレンソウも聞き出す。そういう心配りが必要なのである。きっと。

 

この頃、家族のLineに、しょーもない家の報告を放り込むようにしている。全然不完全なカミさんとの日常を刻んでみている。良い報告なんてなんも望んでもないことを体現してみせている。この作戦が功を奏するのは、10年後くらいかなぁ。
いや、もっと先かなぁ!?

 

 

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文/中村修治

企画会社ペーパーカンパニーの代表取締役社長。PR会社キナックスホールディングスの取締役会長。福岡大学非常勤講師。滋賀県出身。Good不動産やJR博多シティのネーミングなども手掛けた戦略プランナー。西日本新聞「qBiz」やitMedia「BLOGOS」のコラムニスト。フェイスブックのフォロワー数は、9000人越え。

http://nakamurasyuji.com/

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