文/中村修治
企画会社ペーパーカンパニーの代表取締役社長。PR会社キナックスホールディングスの取締役会長。福岡大学非常勤講師。滋賀県出身。Good不動産やJR博多シティのネーミングなども手掛けた戦略プランナー。西日本新聞「qBiz」やitMedia「BLOGOS」のコラムニスト。フェイスブックのフォロワー数は、9000人越え。
耳毛が怖い!!
ワタシは、女性の視線をやたらと気にするタチである。
毎朝、毎朝、鼻毛のチェック、耳毛のチェックは、欠かさない。
還暦も過ぎてしまったら、なおさら。
やっかいなことに「耳毛」とは、男性特有の症状であるという。女性にはない現象なので、その特異性は、女性の視線をさらに集めることになる。嫌いな上司には、必ずと言っていいほど、「耳毛」が生えていたりするなどの論調を、よく見かけたりする。
気になる「耳毛」は、男の人の耳の入り口にある突起の部分=三角のところの≒耳珠(じしゅ)の裏側に生える。こんなところに毛が生える必要はないだろう。だけど生える。なぜなのだ?余計なお世話なのに。
その原因は、正確には解明されていないそうなのだが・・・男性の老化現象のひとつであることは間違いないらしい。
そして、この「耳毛」・・・日本の男性なら誰でも生えてくる可能性を持っている。それは、Y染色体にある”黒色耳毛の遺伝子”が原因だそうで、日本人の男性のほとんどが保有していると言われている。
・・で、この”黒色耳毛の遺伝子”が目を覚ます原因をつくるのが「老化」というわけだ。・・・と、言うことは、あの福山雅治にも、キムタクにも、そろそろ「耳毛」が生えていてもおかしくない。いや絶対に生えているはずである。
一説によると、男性が歳を経ると、頭は禿げ上がるは、男性器は弱くなるはで、生産された男性ホルモンが何を標的に向かっていけばいいのかわからなくなる。とちくるった男性ホルモンは、最後の標的として、眉毛や鼻毛や、「耳毛」に向かう。そのとちくるった男性ホルモンのせいで”黒色耳毛の遺伝子”が目を覚ます。寝た子を起こしていたのは、行き場のない男性ホルモンなのである。
耳珠(じしゅ)に生えた「耳毛」は、男性ホルモンの駆け込み寺かっ!?
職場で言うと、「窓際」かっ!?
男性のグルーミング市場は、女性にもてたいという、目標が明確な男性ホルモンがつくっている。一方、中年以降の男性のグルーミング市場は、老化して明確な目標を失った男性ホルモンの氾濫によってつくられている。結局、男は、男性ホルモンに翻弄されて、いやいや女性の視線に翻弄されて一生を終えるのである。