週イチ「たまりば」No.148 “できるふり”を続けてみよう!!
2024.08.22
週イチたまりば

 

文/中村修治

企画会社ペーパーカンパニーの代表取締役社長。PR会社キナックスホールディングスの取締役会長。福岡大学非常勤講師。滋賀県出身。Good不動産やJR博多シティのネーミングなども手掛けた戦略プランナー。西日本新聞「qBiz」やitMedia「BLOGOS」のコラムニスト。フェイスブックのフォロワー数は、9000人越え。

 

“できるふり”を続けてみよう!!

 

50歳も過ぎたらわかります。あの50代だった親父は、一生懸命「父親のふり」をしていたのだ。たぶん息子にばれないように、大人のふり、わかったふりをしていたのだ。そう思えたら、全部、ゆるせる。みんな一生懸命に、強くあろうと「ふり」をしてたのですよ。

 

斯く言うワタシも、ふたりの娘を持つ親父のふり。小さな会社を経営している社長のふり。もう一生懸命にやっている。だから、ちょっと弱っているオッさんのふりや、ちょいもてオヤジのふりくらいゆるしてほしい。全身全霊でわかったふりの人生を送っているのです。

 

なので、仕事も同じです。プランナーのふり。アイデアマンのふり。ふりを続けたら、みんなからアイデアあふれる人だと言われるようになっただけです。

 

要は、たまーに良いアイデアを出しても信じてもらえないのです。理解してもらえないのです。それは、常日頃からアイデアマンのふりをしていないから。説得できるトークのふりをしていないからです。

 

村上春樹さまは、こんなことをおっしゃっています。

“タフになるには、まずタフである演技をすることです。きちんと一生懸命演技をする。ふりをする。そんな演技を長くきちんと続けているうちに、じっさいにタフになれます。ほんとですよ。やってみてください。人格とはほとんど役柄のことなんです。”

 

巨匠も言ってますから、紛れもない真実です。アイデアマンである“できるふり”の連続の向こうに、他者を説得しまくれる世界は広がっているのです。

 

恐れずに“できるふり”を続けてみましょう。

その自分のふりも赦せるようになったときが覚醒です。

 

 

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