文/中村修治
企画会社ペーパーカンパニーの代表取締役社長。PR会社キナックスホールディングスの取締役会長。福岡大学非常勤講師。滋賀県出身。Good不動産やJR博多シティのネーミングなども手掛けた戦略プランナー。西日本新聞「qBiz」やitMedia「BLOGOS」のコラムニスト。フェイスブックのフォロワー数は、9000人越え。
ビジネスの核心部分っていうのは!?
“最近、プレゼンを見聞きしてて違和感を覚えることが増えました。「それ、本気で言ってる?」「実際やれると思ってる?」と。表面はそれっぽく整ってる。スライドも綺麗。でも中身が空虚なんですよね。問いを投げればすぐに化けの皮が剥がれる。なぜかって?自分の頭で考えてないからなんですよね。
特に、AIを使ったという触れ込みの資料やプレゼンでその傾向が顕著。聞けば「総括をAIに書かせた」「要約を丸写しした」などという手抜きぶり。
確かにそれっぽく見える。けど、それを語っている本人が何も腹落ちしていないから、質問された瞬間に口ごもる。補足もできない。理由も語れない。なぜそうなのか、という思考プロセスがそもそも存在しないのです。 考えるとは、仮説を持ち、複数の選択肢や分岐を思考の中で整理すること。 だからこそ、質問されたときにも多面的に答えられるし、議論もできる。
だが最近は、AIに投げて返ってきた答えを「正解」として、そのまま発表に使うような“AIコピペ野郎”が量産されている。もはや問題はAIではなく、使う側の劣化です。結局は常に手抜きをしたい、怠惰な行動様式、サボタージュ癖が問題。 AIは便利だし、使いようによっては超優秀な相棒にもなる。
でもその前提は、トヨタが昔から徹底している「現地・現物・現実」=三現主義を徹底すること。現場に行き、現物を確認し、現実を直視して、自分の五感で感じたことをベースに問いを立てる。 それをAIと何度も何度も壁打ちして、磨き上げる。そこまでやって初めてAIは意味を持つ。逆に、最初から思考も現場も抜きにしてAIを“代わり”として使う人間は、能力をむしろ退化させていく。”from木下 斉 – 三現主義がわからん奴がAI使っても無意味。
ビジネスの
核心の部分っていうのは、
人間が汲んで磨き上げるものである。
どんな時代でもだ…。