週イチ「たまりば」No.66 ゴリラ1頭8,000万円なり。
2022.06.02
週イチたまりば

文/中村修治

企画会社ペーパーカンパニーの代表取締役社長。PR会社キナックスホールディングスの取締役会長。福岡大学非常勤講師。滋賀県出身。Good不動産やJR博多シティのネーミングなども手掛けた戦略プランナー。西日本新聞「qBiz」やitMedia「BLOGOS」のコラムニスト。フェイスブックのフォロワー数は、9000人越え。

 

ゴリラ1頭8,000万円なり。

 

ふと気になったので動物の値段を調べてみた。「動物の値段」 (角川文庫) 白輪 剛史 (著)によると次のようになっている。

ライオンの赤ちゃん 45万円

ニホンザル 15万円
リスザル    45万円

ゴリラ 8,000万円

カバ       600万円以上
キリン      350〜1,300万円
サイ       1,200万円
ツキノワグマ   30万円
ゾウ       3,000万円
トラ       500万円
ペンギン     80万円〜
皇帝ペンギンは  1,200万円
パンダ レンタル 3億円以上
レッサーパンダ 350万円
コアラ 無料   but餌代350万円
プレーリードック 40万円
ゾウガメ             500万円
イグアナ            2,980円
サソリ                3,000円〜

 

ゾウ1頭で、福岡ならマンションが買える。
カバ1頭で、外車が所有できる。
コアラはもらったはいいが、餌代で破産する。
とにかく動物は、お金がかかる。
個人的に欲しいなら考えてからしたほうがいい。

それにしても、ゴリラとライオンの価格格差はなんだ・・・。ライオンは繁殖率が高くて、希少性が低い。一方、ゴリラは、絶滅危惧種。子供を産む回数も極端に低い。要は、個体の希少性で価格が決定されているのである。

 

人間は、いくらで取引されているのか?

ネットを調べてみると、こんなサイトに行き当たった。「どこまでもエジプト 日常生活からマニアック情報までカイロからお届けします」。ここに、エジプトで逮捕された人身売買の一味の持っていた価格リストが参考に記載されている。それが、下記・・・。

もうビックリである!!!

40〜50歳 50,000ディーナール (約4,730円)
30〜40歳 75,000ディーナール (約7,040円)
20〜30歳 100,000ディーナール (約9,460円)
10〜20歳 150,000ディーナール (約14,190円)
1〜9歳         200,000ディーナール (約18,920円)

ゴリラ一頭が8,000万円なのに、50代のワタシは、エジブトで売買されたら5,000円に満たない。要は、中身よりも、希少性という指標で人身売買も行われているというわけである。人間なんてどこにでもいる。そう思えば、こんな激安になる。資本主義は、人間まで売る。希少性だけを考えてたら極端に安くなる生き物が人間なのである。

好奇心・欲望・情熱を追い求め、人類の誕生から現在、そして未来へと数億年の旅を続けているのが人間である。一方で、こういう現状に感動をできる50代のオッさんをたったの5,000円で売買しているのも、また、人類である。

 

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