週イチ「たまりば」No.155 現在の大学受験制度ってどうよ!?
2024.10.24
週イチたまりば

 

文/中村修治

企画会社ペーパーカンパニーの代表取締役社長。PR会社キナックスホールディングスの取締役会長。福岡大学非常勤講師。滋賀県出身。Good不動産やJR博多シティのネーミングなども手掛けた戦略プランナー。西日本新聞「qBiz」やitMedia「BLOGOS」のコラムニスト。フェイスブックのフォロワー数は、9000人越え。

 

現在の大学受験制度ってどうよ!?

 

大学の共通一次試験が始まったのは1979年です。高校2年生の時。ワタシは、この入試改革に巻き込まれた世代です。戦後の日本経済の高度経済成長の要因を分析し、日本的経営を高く評価した『ジャパン・アズ・ナンバーワン』なんて著書がベストセラーになった頃で、日本の経済的な黄金期に生まれた教育改革だったのだと想像できます。

 

あれから45年も経ちました。日本の経済も斜陽。一人ひとりがスマホを持ち歩き、AI(人工知能)なんてものに職を奪われつつある中で、答えをマークシートで塗りつぶす画一的入試の高得点だけを狙うために、若い人たちの貴重な時間が割かれていることを憂います。

 

日本の官僚は、こういう受験制度を勝ち抜いて来た世代で占められています。大手銀行さんや上場企業の役員さんも、この類の勝ち組さんです。日本に新しいビジネスが生まれにくい元凶は、実はここらへんにあるのではないかと睨んでいます。

 

みんなが同じ方向を向いて答え探しをして何になる!?日本を本気で改革したいなら義務教育の在り方とか、”入試制度”とか、そこらへんから抜本的に変革しないと、世界とのスピードの差は埋められないままなのじゃないか!?と思います。

日本は、スピードもなく、その遅れを挽回するのも困難であるというのならば・・・ここは、開き直るべきなのじゃないか!?と、戦略プランナーでもあるワタシは提案したいと思いいます。

 

G7の中で唯一、日本だけが非西洋であり、非キリスト教文明である意味を、日本人自身がもっと考えるべきなのじゃないか!?と。日本だけが、別の視点やアプローチを持つ事が出来る、その世界的な意味をビジネスでも追求すべきではないか!?と。

 

コンテンツはあるが思想がない。神様が居ない。要は、リアルな現実世界への本気のカウンターとはなっていない現在のデジタルなビジネスに、わけのわからない“神性”を持ち込むような日本企業の登場を切に願っている。

 

 

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