文/中村修治
企画会社ペーパーカンパニーの代表取締役社長。PR会社キナックスホールディングスの取締役会長。福岡大学非常勤講師。滋賀県出身。Good不動産やJR博多シティのネーミングなども手掛けた戦略プランナー。西日本新聞「qBiz」やitMedia「BLOGOS」のコラムニスト。フェイスブックのフォロワー数は、9000人越え。
いやぁ、時代は、いつもオモロい。
グーテンベルクは、15世紀のドイツ人で、活版印刷術を実用化した。1455年ごろ聖書を印刷発行し、宗教改革に大きな影響を与えたと言われている。
活版印刷技術の実用化のための鍵は、大量の印刷用の活字を作成し、保有すること。そうしないと数百ページに及ぶ聖書の大量印刷などできないし、その活版を再刷のために保有しておくこともできない。要は、活字を自由自在に組み、保有することが世界の情報環境を大きく変えたわけである。
ワタシが広告業界に足を踏み入れたのは、1986年。当時の印刷といえば手動の写植機でガッタンガッタンと文字を組んでいた。その先には、製版会社なんてものがあって、大量の印刷物は製作されていた。
それが、アッという間に、電算写植に変わり、パソコンひとつで活字を打ち込み、印刷→出版までできるようになった。新入社員当初にお世話になった写植会社の社長さんたちは、もう連絡もとれない。多額の借金に、首が回らなくなったとの噂をよく聞いた。
技術の進化が専門職を亡くすというリアルを、印刷業界を知るオッサンは、体験している。生成AIが社会を変えていくのは、間違いない。こうなると知識(IQ)の差など大した話ではない。現在の若い人たちと触れ合うとその共感指数(EQ)の高さにも驚く。
じゃあ、
令和の情報革命時代には、
何がいちばん重要なのか!?
要は逆境に耐えられる力があるか!?
逆境指数(AQ)こそが大事じゃね!?と思う。
名言なんていつでもチェックできる。
名文なんてAIさんに任せれば良い。
逆境から生まれ続ける活きた言葉しか意味がなくなる。
いやぁ、時代は、いつもオモロい。