
ひぐちグループで働くヒグチ人をプロライターが深堀りする新企画!
プロが綴る、働く仲間の新たな一面とは?
それぞれの「想い」を知り、繋がりを感じるコラム集。
PEOPLE 21|ヒロさん
『King of 器用貧乏.』

ヒロさんは、器用である。
英検2級。ギターも弾ける。法律もかじっている。
さらには、SE的なこともできる。
——ここまで聞くと、「すごい人ですね」で終わりそうなのだが、本人はいたって静かだ。むしろ、自分のことを“器用貧乏”だと思っている節がある。何か一つを極めたわけではない。どれも“そこそこ”。だからこそ、自信満々に語れるものがない。
…本当にそうだろうか。
彼の原点は、中学2年生のときに出会った映画「アルマゲドン」。そこで流れていたエアロスミスのI Don’t Want to Miss a Thing♪(何も失いたくない)に痺れて、英語を学び、音楽に触れ、ギターを手にした。ひとつの感動が、枝分かれするように人生に広がっていったというわけだ。
ヒロさんは、何も“浅く広く”やってきたのではない。「好き」を取りこぼさなかっただけなのだ。営業時代は、400社に足を運び、断られ続けた。それでも通い続ける。いまは店長として、人を見て採用もする。彼が大事にしているのは、スキルではない。「この人は、ちゃんと他人とやれるか」…これは、いろんなことを“そこそこ”やってきた人にしか持てない視点だ。
さらに面白いのは、彼の裏側である。実は人見知りで、ひとりの時間が好き。人といると気を遣うという。でも、仕事になると、それは消える。“人と距離を取れるから、人と向き合える”ヒロさんなのである。
音楽も、英語も、プログラムも、法律も。すべてはバラバラに見えるが、実は一本でつながっている。「何も失いたくない」その感覚が、ヒロさんの選択を支えてきた。
そして今もなお、彼は何かを拾い続けている。極めないことを、恥じなくていい。広がってしまうことを、止めなくていい。取りこぼさなかったものだけが、最後に“自分の形”になるのだから…。
器用貧乏?とんでもない。それは、“全部にちゃんと触れてきた人”の別名でもある。
ヒロさんには、King of 器用貧乏.の称号を授けたいと思う。
文/中村修治
有限会社ペーパーカンパニー 代表取締役社長。
1962年近江の地で生まれる。1986年に立命館大学を卒業。1989年にバブルの泡に乗って来福。1994年に㈲ペーパーカンパニーを設立し独立。福岡に企画会社など存在もしなかった頃から30年以上も最前線で生きているプランナー。「JR博多シティ」のネーミングや「テレQ」のCIなどが代表的なお仕事。コラムニストとしても多誌で執筆。福岡大学の非常勤講師も務める。
ひぐちグループとの関係は創業65周年の時から。以降、ひぐちグループの新CIの開発の総合ディレクションを契機に、週イチたまりばの投稿は、200本に及んでいる。

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