
ひぐちグループで働くヒグチ人をプロライターが深堀りする新企画!
プロが綴る、働く仲間の新たな一面とは?
それぞれの「想い」を知り、繋がりを感じるコラム集。
PEOPLE 37|クォーターさん
『バスケ、モテモテ、スロット。』

この男、人生の“ハマり方”が、ずっと極端である。中学入学時、体重90kg。給食が好きすぎた。運動は嫌い。サッカー部に入るつもりだった。だが——バスケットボール部を見学した瞬間、人生が変わる。
そこにいた。めちゃくちゃカッコいい先輩が。田舎の中学校。ちょっとヤンチャ。ちょっと危ない。不良っぽい空気をまといながら、コートに入ると、別人みたいに真剣だった。
「この人と一緒にバスケしたい」
理由は、たったそれだけ。
そこから地獄が始まる。90kgの身体で、バスケ部に入ったのである。当然キツい。走れない。死ぬほど怒られる。だが、逃げなかった。すると——わずか2ヶ月で25kg減。90kgから65kgへ。夏休み明けには、「病気!?」と言われるレベルで別人になっていた。
そこからモテ始める。女子バスケ部の先輩たちに、やたら可愛がられる。中学では他校の女子バスケ部と付き合う。完全に“バスケ青春ルート”へ突入した。高校は推薦。大学でも体育会。大学では、バスケットボール部のキャプテンまで務めた。
面白いのは、本人が“熱血タイプ”じゃないこと。「楽しく真剣にやる」それが、キャプテンとしてのポリシーだった。根性論ではない。でも、手は抜かない。ちゃんとやる。負けてヘラヘラするのは違うと、かなり考える。
実際、この“考えすぎる性格”は、いまの仕事にも繋がっている。現在は、まるみつ勤務9年目。完全に、スロット沼の住人である。研究者タイプだ。新台情報。メーカーの癖。客の動き。店の傾向。“この人、いつもこの時間にヤメる”“この店、この日にこういう出し方する”全部、見ている。本人いわく、「打たない」ができるから勝てる。つまり——待てる。期待値が来るまで、ずっと観察している。
ひぐちグループ社内で「ベスト3には入ると思う」と言い切るスロット好き。だが、この男の本質は、勝負事そのものではない。“ハマったものを、とことん見続ける”ことなのだ。
バスケもそうだった。先輩に憧れ、身体ごと変わるまでやった。スロットもそう。構造を見る。人を見る。流れを見る。淡々と、見極める。
群れるのは苦手。大学時代も、基本ひとり。仕事とプライベートも分ける。なのに、なぜか年上に可愛がられる。“本気でハマる人”には、独特の愛嬌があるのだと思う。
バスケ。モテモテ。スロット。
人生ずっと、何かにちゃんと夢中なのである。
文/中村修治
有限会社ペーパーカンパニー 代表取締役社長。
1962年近江の地で生まれる。1986年に立命館大学を卒業。1989年にバブルの泡に乗って来福。1994年に㈲ペーパーカンパニーを設立し独立。福岡に企画会社など存在もしなかった頃から30年以上も最前線で生きているプランナー。「JR博多シティ」のネーミングや「テレQ」のCIなどが代表的なお仕事。コラムニストとしても多誌で執筆。福岡大学の非常勤講師も務める。
ひぐちグループとの関係は創業65周年の時から。以降、ひぐちグループの新CIの開発の総合ディレクションを契機に、週イチたまりばの投稿は、200本に及んでいる。

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