週イチ「たまりば」No.111 自分の居場所は、自分で創る。
2023.10.19
週イチたまりば

文/中村修治

企画会社ペーパーカンパニーの代表取締役社長。PR会社キナックスホールディングスの取締役会長。福岡大学非常勤講師。滋賀県出身。Good不動産やJR博多シティのネーミングなども手掛けた戦略プランナー。西日本新聞「qBiz」やitMedia「BLOGOS」のコラムニスト。フェイスブックのフォロワー数は、9000人越え。

 

自分の居場所は、自分で創る。

 

 

2019年の調査データを参考にすると、全国のホームレス状態の人4,555人中、女性は171人。なんと96%は、男性。男というのは、すぐに居場所をなくす生き物ですね。

 

生物学的に言うと子孫を残したら男の役目というのは、そこで終わりです。なんの意味もないのです。でも、人間は、やけに脳が発達しました。社会というものを作って、そこに居場所を用意することによって、みんなで成長しようとしたのです。

 

でも、やっぱり男です。役割を終えた生き物は、とてもつながりにくいのです。つながる意味が希薄だからですね。だから、家にいても、カフェにいても孤独と戦うことになります。なんの役割もない自分の居場所を探そうとします。

 

長年通っていた喫茶店や居酒屋なんて言っても、マスターがヤーメタと言えばおじゃんです。他人任せでしっくりくる憩いの場なんて男にはつくれないのです。そうやって行き場を失った多くのおっさん達は、SNSを始めたりするのです。そこに居場所を求めて、キモい発信をして墓穴を掘ります。

 

カミングアウトしますね。ワタシも、家に居場所がありません。酒を飲めないので、そういうところにも、身を置けません。だから、会社なんてものを経営して、自分のスペースを作るのに必死なのです。漫画も読み放題。YouTubeも見放題。

 

要はですね・・・。子孫を残してしまった中年の男たちは、自分の居場所は、自分で作りなさいということです。

そのために、もっと稼ぎなさい。
もっと働きなさい。
しっくりくる憩いの場をつくるために、男は、いまを生きるのです。

 

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