週イチ「たまりば」No.82 生まれてきてすいません。
2022.10.28
週イチたまりば

文/中村修治

企画会社ペーパーカンパニーの代表取締役社長。PR会社キナックスホールディングスの取締役会長。福岡大学非常勤講師。滋賀県出身。Good不動産やJR博多シティのネーミングなども手掛けた戦略プランナー。西日本新聞「qBiz」やitMedia「BLOGOS」のコラムニスト。フェイスブックのフォロワー数は、9000人越え。

 

生まれてきてすいません。

 

ワタシは、最近、会議の場で、ピーターパンのおじさんだと紹介いただくことが多くなりました。もう仕事じゃ夢しか語りません。夢見る夢子ちゃんです。

 

しょーもない大人の腹の探り合いなど無視。好きな人と好きな仕事をするだけ。背中に羽が付いたのかと思うくらいフワフワしています。もうネガティブという意味がわかりません。モルディブの隣の島かなんかですか?

 

・・・とかなんかと言ってますが、ワタシは、太宰治が好きな根暗な人間です。大きなパーティーなんて行ったら壁にはりついて一言もしゃべれません。人見知りです。ホントに「生まれてきてすいません」といつも思っています。ネガティブなので、なんとかポジティブに生きようとしているだけです。ネガティブが高じてピーターパンになるという変身を遂げています。

 

・・・というわけで、ワタシは、ポジティブ肯定派ではありません。世の中を進化させてきたのは、実は、ネガティブな人間なのではないかと考えています。ネガティブなのは、考えている証拠です。やけに明るい無能がいちばんやっかいです。大キライです。

 

なので、ネガティブだからと否定してはいけません。
ネガティブこそが凄い能力を開花させる原動力だと思っています。

ネガティブな人間は、ネガティブになるほど面白くなります。

 

だから、励ますなんて中途半端な行為は止めてください。『ネガティブてんこもり』の会話を楽しみましょう。

 

いいことを教えてあげます。

ワタシがネガティブな男の子からピーターパンなオッさんになれたのは、下記のようなことに気がついたからです。

 

ワタシが居なくたって会社はちゃんとまわります。地球にも、日本にも、何の影響もありません。日本の総理大臣だって何かあったらアッと言う間にすげ替えです。見ての通り、たいした影響はありません。そんなものです。究極のネガティブ思考ですね。

 

何を偉そうにネガティブ発言してんだよってことです。てめぇのネガティブ発言が何の役に立つのか?思い知ったのです。百害あって一利なしです。ネガティブでいいんです。ネガティブなことを他人に語ることは、ただのワガママなんです。甘えているのです。生まれてきてすいませんとホントに考えている人間は、他者に、そのことは公言しません。

 

いくらネガティブに考えても、ワタシたちには、未来しか待ってないということに驚きます。その事実が腹に落ちたときに、ピーターパンになれるのです。

 

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