HIGUCHI GROUP

寄道小径　2021年6月

『コロナ禍の中、独り言』

数年前から「まだCD買っているの？！」とよく言われていた。

昨年のコロナ発生から出張もほぼなくなり、県外にすら
行くこともなくなり、とんとCDも買うことがなくなった。
いや買えなくなったというのが正しいのであろう。

Queen の「Radio Ga Ga」でないが、
昔は音楽の情報源と言えばテレビ・ラジオであったであろう。
今とは比べ物にならないくらい情報も少ない時代、
ラジオにかじりつき音楽を聴きあさっていた。
テレビ・ラジオを中心に、まさに街中に音楽という文化が
あふれかえっていた時代であったといっても過言ではないような気がする。

ネット時代の現在、
探そうと思えばどこまでもディープに掘り当てられるほどの
大量の音源と、アーティスト自身も束縛もなく、どこにいても
出来上がると、すぐさま世界中に配信できる。
アーティストにとってもリスナーにとっても
夢のような環境である事は間違いのない時代である。

この洪水のような情報が溢れる中は、
はたして夢のような世界なのだろうか。

ここ一年あまりコロナ禍の中、
私自身CDをほぼほぼ買っていない。

今やラジオは生き残るためにネット通販に占領された状態で、
大手通販サイトなどから届くDMは、購買履歴からの何の意外性も
新たな発見もないAIチョイス。
久しぶりに行けた福岡の大手CDショップですら、片手で数えるくらいの
試聴が精一杯でわざわざ足を運ぶ価値もないものになっていた。

このコロナ禍の中、いろんなものを色々な角度から否が応でも見せられ、
考えさせられた。便利なもの・不便なもの・必要なもの・不必要なもの、
チョットだけ本質を垣間見ることが出来た感じがした。

Thanks COVID 19 !!    F〇〇k COVID 19 !!

追：しかし今年のコロナ禍の中でのグラミー賞もアカデミー賞も
本当に寂しくもあり・つまらなかったですよね。