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今月のメッセージ

今月のメッセージ

Monthly Message

ひぐちグループ 代表取締役社長

樋口 益次郎

2023年4月のメッセージ

『少子高齢化、我々が出来る事』

 

4月23日、日曜日、統一地方選挙の後半戦が行われた。
ここ長崎では市議選だけでなく16年ぶりにリーダーが代わる市長選も同時に行われた。
争点は人口流出に伴い低迷している経済の再生と、全国共通の課題である少子高齢化対策である。
長崎は人口減少ならびに流出が全国市町村別で1・2を争う危機的な状況にあるにも関わらず、
投票率は過去最低水準であった。結果の内容は兎も角としても、選挙自体に行かないことに大きな危機感を覚えるのである。

 

日本財団による17歳から19歳の意識調査結果によると『自分の行動で国や社会を変えられると思うか』との質問に
「はい」と答えたのが米国で58.5%、中国で70.9%であるのに対し、なんと日本は26.9%であった。
単なる若者だけの問題ではなく、我々大人達の意識・行動が彼ら彼女らの夢・希望を失わせていると
改めて反省させられるのである。

例えば少子高齢化問題もそうである。
巷で言われている多くの対策。婚活対策に始まり出産環境・子育て環境の改善など叫ばれ続けてはいるが、
なかなか功を奏していないのが現実で、
挙句の果てには少子高齢化社会でおこる労働不足問題に外国人労働者を当て込もうとする始末である。
案としては悪くはないのであろうが、外国人労働者は流動的で、より給与の高い国へ流れることを考慮すると、
今の日本の労働水準は世界を見渡した時に魅力的な国でなく、
少子高齢化での労働力問題は、自国での対応を否が応でも考えなくてはならないのではないか。

 

他力本願、ない物ねだりではなく、あるモノでどうするか?!
資源の再活用(?)、そうです、高齢者を有効活用するのは如何か。
日本では一般的に60歳で定年、遅くとも多くは65歳が定年である。
私の友達のほとんども、定年後の初めの数か月は良いのだがすぐに時間を持て余しどうしようもなくなるらしい。
多くの収入は望まないがそれ以上に、働きたい、何かの役に立ちたいという想いなのだが、
高齢者の職場はそうそうないのが現実。
かと思えば、飲食などは時給を上げても働き手がいない。需要と供給のアンバランスが起こっているのである。

 

それは数だけの問題ではなく、質にも目を向けるべきであろう。
ではサービス提供者というものは若い子に限るのか?
何故、高齢者はNGなのか?
落ち着きと風格は武器にならないのか?
そうなんです、多くの高齢者はあきらめと自分への無関心により、
自分への投資をしなくなることで、サービス不向きの高齢者になってしまっているのではないのでしょうか。

捨てることができなかった時代遅れの洋服を断捨離し、
自分磨きをする“カッコいいおじさん”、“カッコいいおばさん”は、
まだまだ世の中を、おおいに掘り起こせると思っております。
HIGUCHI GROUPは、そんな会社を目指したい。