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今月のメッセージ

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Monthly Message

ひぐちグループ 代表取締役社長

樋口 益次郎

寄道小径2023年11月

『テクノロジーと科学の進化① (now & then)』

 

本日は2023年11月4日(土)、暦では山々も色づき、紅葉真っ盛りで肌寒さが増し、
まさに冬支度に入った頃と思いきや、全国的にもここ数日25度を超す夏日が続いている。
ニュースでもこの時期での桜の開花や、今までにない鮭や秋刀魚などの漁場の変動が伝えられており、
まさに近年の地球変動・温暖化の話題が大きく取り上げられ、環境問題が世界各地で叫ばれている。
その反面46億年の地球の歴史から見れば、ここ数十年の変動は驚くべきことではないとの意見もある。

 

人間が作り出した科学・テクノロジーの凄まじい環境破壊によって底知れぬ不安と恐怖を与えている。
その反面、科学・テクノロジーの発展の恩恵も当然ある。
例えば一時間に4キロ歩くことが可能な人間の移動距離が、
今では音速(時速1,224キロ)を超えるロケットで移動可能にもなっていることから見ても、
ここ数百年で人間が便利さと豊かさを求めて作り出したテクノロジーならびに科学の発展は凄まじいものがある。

 

そういった中、日本時間11月2日(木)PM11時 THE BEATLES 最後の新曲『Now&Then』が世界同時配信された。
1980年、John Lennonが暗殺され、1995年に、Johnが生前に残したカセットテープから
「Free as a Bird」と「Real Love」を残された3人で完成させ、発表された。
その後BEATLESの一人であるGeorge Harrisonが2001年に亡くなり、BEATLESとしてのすべてが終わったかとすべての人が思っていた。
しかしその22年後、THE BEATLES最後の新曲として『Now&Then』が発表された。
この曲は28年前に「Free・・」「Real・・」と同時にレコーディングされようとしていたが、
カセットの状態があまりに良くなく断念した経緯があったが、
AIなどのテクノロジーの進化により日の目を見ることとなった。

 

今年の6月にこのニュースを聞いたとき、AIを含むテクノロジーによる再生を、
高慢な人間の欲望による単なるアバターのイメージを持っていた私と同じように、
テクノロジーの進歩には賛否両論ある。
だが実際にこれを聴いて、そして観て、思い知らされた。
科学やテクノロジーがどれだけ発達しようが、人は一人で生きていくことはできない。
人が生まれて亡くなる素晴らしさの意味を、
残されたPaulとRingoと世代を超えた仲間たちの溢れんばかりの愛情が教えてくれた。
テクノロジーを駆使して、その愛情が紡がれたのがこの新曲である。純粋にテクノロジーの進化に感謝したい。

 

追:お時間があれば次の順番でYouTubeを観ていただければ幸いです。

BEATLES世代ではない人にこれがどう映るのだろうか。