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今月のメッセージ

今月のメッセージ

Monthly Message

ひぐちグループ 代表取締役社長

樋口 益次郎

2021年9月のメッセージ

『好き』の熱量

我社には“永年勤続表彰制度”があり、勤続10年・20年・30年・40年を迎えた方を表彰する。
以前、受賞者の皆さんにアンケートを取り、「なぜ続けることができたのか」を尋ねたところ、
出てきたキーワードが「・・・が好きだから」であった。

ちょっと古い話だが、2013年NHK-BSの対談番組「吉田拓郎YOKOSO」において、
ゲストに小田和正を迎えた時の二人の会話を紹介したい。

吉田「何のレールもないところに向かって、なぜ踏み出すことが出来たのか?」

小田「凄く好きだったから音楽をやめる選択技がなかった」

建築家を目指す大学院生であったにも関わらず、音楽の夢を追い求める決意をしたという小田和正。
この時の小田の決断はまさに人生における冒険である。

通常、興味が無い事、ましてや嫌いなことをやっている時等は、時が経つのも遅く感じるばかりか
ストレスや疲れが溜まるばかりである。一方で、興味が湧き、好きなことをやっている時は、
時が経つのも忘れるほど夢中になり、ドーパミン全開で快い疲れを感じるものである。

お客様を相手に商売をさせて頂いている我々は、お客様の購買動機の大きな要素は
『好き』であることを再認識する必要がある。

そして、我々は商品を提供する側(お店)であり、お金を頂くプロである以上、
お客様よりも『好き』のレベルが上でないと、お金を頂けないばかりか、
再来店など望めないのである。

時に、提供する側の個人が放つ『好き』の熱量は、あたかもビーム光線のようにお客様のもとまで届く。
そんな個人が束となった時、お店が醸し出す『好き』の熱量は、直接は見えなくても、
もの凄い伝える力となり多くの人に届くものだ。

前々回の『仕事』のコラムに
「・・・働くうちに仕事自体を覚え興味も湧きその手ごたえを感じ面白くなり好きになっていく」と書いた。
『好き』という要素は「仕事」への継続意欲や、進化・成長にも大きく関わる。

仕事を始めたスタートはアマチュアの『好き』であっても、目指すべきはプロの『好き』のレベル。
高い山の頂のようにレベルが上がれば上がるほど、上がった人しか知ることができない世界を
見ることができるのであろう。

直接的な商品に対する『好き』だけでなく、
お店の雰囲気は、仲間を大切に思う『好き』が作り出し、
行き届いたお店の環境には、お店が『好き』の気持ちが表れる。
そのことをお客様に少しでも感じて頂けることが居心地の良いお店であると思っております。
ひぐちグループは、夢中になる『好き』をもっともっと高い熱量で伝えていきます。